ペットに遺産を遺したい、幸せに余生を暮らせる生活を保証してあげたい・・ペットよりも先に逝かなければならない飼い主の心情は、切ないものでしょう。この相続保証をしっかり「有効」にするためには、どうすればいいのか?考えてみましょう
自分がペットよりも先に、命の期限を迎えてしまう、ということがわかれば、

愛する家族同然であるペットに遺産をなんとか遺したいという気持ちが、大きくなることも当たり前のことです。
ですが、ペットは民法上では「物」扱い。物に対して遺産を遺すということは、不可能なのですね。
でも、ペットに遺産を遺すという方法がきちんとあります。それが、負担付遺贈というものです。

ペットが物扱いであり、遺産を相続できないのであれば、
ペットの世話を条件に、遺産の一部を分け与えます、
という負担付遺贈を遺言書に残しておけばいいのです。
自身の遺言書の中に条件を細かく載せておきましょう。
ペットに関しての、食事の回数、食事の内容、おやつの種類、あげる時間、トリミングを行うなら美容院の設定、回数、予防接種の内容、回数、そして健康診断等、家猫や犬であれば、ペットの排泄用の砂、とにかく日常生活に必要なものは、細かく遺言書に記しておきましょう。
そして、

このペットの相続についての保証、負担付遺贈とした、
ということを確固たる有効なものとするために、
「公正証書」にしておく必要があります。
公正証書というのは、法務大臣によって任命された公証人がその権限に基づいて作成しますので公文書となります。

公証人という公の立場の者がその権限に基づき、
厳格な手続きを踏んで作成されますので、
証明力が高いものになります。
つまり公正証書というものにしておけば、裁判となった場合に、非常に強い証拠となりますから、遺言を受けた方は、遺言者の希望する保証をしっかり行おう、という気持ちが強くなるのです。

公正証書を作成するためには、
「公証人」に身元を証明できる書類を提出し、
公証人の面前で公正証書の内容を確認し署名押印します。
その内容の適法性・有効性が公証人によって確認されます。
では、公証人、という人はどういう方か?というと、判事、検事、弁護士、法務局長を長年務めた方々の中より、「法務大臣が任命」した方々です。
実際には全国に500名以上の公証人が存在します。
この方々が、「当事者その他関係人の嘱託により、私署証書及び株式会社等の定款に認証を与える権限を有する」とされています。

公正証書の原本は公証役場に厳重に保存されますので、
偽造されたり変造されたりする恐れはありません。
遺言者にはこの原本に基づいて作成された正本または謄本が交付されます。
万が一、遺言者が正本・謄本を紛失しても原本が公証役場に保存されていますので安心です。
負担付遺贈を行う、となったら、公正証書にしておくこと、これが、残されたペットの相続保証を確実なものにする手段となります。